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ケンシンのススメ ~今、思うこと~

[2020.07.06]

2020年も半年過ぎました。季節は梅雨真っ只中です。しかし、いつもと違う7月を迎えています。

今年に入り、コロナウイルス(COVID-19)が世界中で猛威を振るい続け、このブログを書いている、7月5日現在、1000万人を超える感染者数、命を落とされた方も51万人を超えました。

早生まれの私は今年すでに一つ年を重ね、生きてきた年数のちょうど半分が医師となった年数になりました。そんなことをひとりしみじみ思っていた頃、日に日にコロナウイルス感染拡大のニュースが流れ、緊急事態宣言がなされ生活が一変しました。外出自粛、他県への移動の制限、三密を避ける生活は、生まれて初めての体験でした。

眼科医は直接まぶたや、目の粘膜(結膜)を触り診察や処置を行いますので、研修医時代から、自分が感染症を媒介しないよう、手指や診察器具の消毒、診察用点眼の管理、施設内の衛生管理には注意を払ってきました。しかし、このコロナウイルスはそれ以上の対策が必要で、診察にあたり、マスクの着用はもちろんのこと、ゴーグルやフェイスガード、診察顕微鏡にも感染予防板を取り付けました。院内感染症対策については、4月15日にアップしました医院ブログ「新型コロナウイルス感染症対策について」を、厚生労働省・医師会・眼科医会などからの新しい情報を取り入れながら、これからも継続したいと思います。

そして、緊急事態宣言が解除され、まだ制限はあるものの日常の生活が少しずつ戻ってきました。外出を自粛され、眼科受診も控えられていた患者様の中には、目の不調が出ていたけれど我慢し病状が進行・悪化されていたり、見えない敵との戦いやライフスタイルの変化によるストレス症状が強く出ていたりと、様々見られます。

学校が始まり、学校健診の視力検査の用紙を持参しての受診もみられます。久しぶりの登校で黒板の字が見づらくなっていたことに気付かなかった生徒さんの眼鏡の調整や、自粛中のオンライン授業による目の不調などの相談も、今までより多くあるように感じます。

区の検診、会社の健診、人間ドッグなどの受診率も、例年と比べると低いのではないでしょうか。

大田区の緑内障検診も7月1日から始まりました。今年から40歳、70歳の方も対象となりました。緑内障は未だ中途失明原因上位の疾患ですが、初期には自覚症状はほとんど無いことが多いです。

自粛生活で自宅では眼鏡で過ごされていた方たちも、コンタクトレンズで外出される機会も出てきました。もし角膜にキズがあったとしても、小さい場合には気付かない場合もあります。

眼科ではこのような方々の検診・健診、定期検査を行っています。

ちなみに、

「検診」は、ある特定の病気にかかっているかを調べるために診察や検査を行うこと。

「健診」は、健康かどうか、病気の危険因子があるか否かを確かめること。です。

 

本当は目にトラブルが起こっているのに、自覚症状がないということはよくあります。いつも通り生活をしているうちに、症状が進行してしまうこともあります。症状があらわれ始めてから気付くのではなく、早期発見・早期治療はとても重要なことです。自覚的に異常がなくても、検診・健診や定期検査をきちんと受ける、ということが大切なのです。

 

とは言え、7月に入り、都内ではコロナウイルス感染者数がまた増えてきて、外出しクリニック受診に不安を感じる方もいらっしゃると思います。ご自身のタイミングでの受診をサポートしたいと思っております。

 

最後に、今年の七夕様の短冊にも書きましたが、一日でも早い、コロナウイルス感染症の終息を願います。

 

めとりゆり

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